深淵を科学する 第1回:AIに「今日買いたい株」を聞いてみた

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深淵を科学する 第1回

AIに「今日買いたい株」を聞いてみた

はじめに

「知性の深淵を覗く会」は、AIと対話すると何が起きるかを描いた物語だった。

今回からは、その体験を実際に試してみる。テーマはシンプルだ。AIと一緒に、株の売買ルールを作れるのか。


とりあえず聞いてみた

最初の質問はこれだけだった。

今日は日曜日です。明日どんな銘柄をどこで買えばいい?

でも、すぐに気づく。この質問では何も決まっていない。

  • 何日持つのか
  • 何を基準に選ぶのか
  • いくら使うのか

人間なら「適当に答えて」と思うかもしれない。AIも困るはずだ。


AIは断らなかった

そこで、さらに雑に聞いてみた。

よくわからないから、どうしたらいい?

するとAIは、株を勧めるのではなく、逆に聞き返してきた。

「よくわからないから、どうしたらいい」だけだと、正直何についてのご相談か分からないです。投資の話でしょうか、それとも別のことで迷っていますか。

ここで一つ分かった。AIは、答えを出す前に、問題を整理しようとする。


聞き方を変えてみた

そこで質問を変えた。

今日買いたい株を選ぶときに、プロならどういう順番で情報を集めるか、そのプロセスだけ教えて

するとAIは、こう返してきた。

  1. 相場全体を見る(マクロ環境の確認)
  2. 強い業種を探す(セクターの勢い)
  3. 個別銘柄を選ぶ(テクニカル・ファンダメンタルズ)
  4. 買う場所と損切りを決める(エントリー・リスク管理)

株を教えてくれたのではない。考え方を教えてくれたのだ。


ルールにしてみる

この流れを、実際に数字にした。

  • 日経平均が25日移動平均線より上
  • セクター指数の直近リターンがプラス
  • MA25・75日のゴールデンクロス、またはRSIが30以下から反発
  • 損切り-5〜7%、利確+10〜15%、保有20営業日で手仕舞い
  • 出来高の少ない銘柄・資金配分の上限を除外条件に追加

もちろん、この数字に根拠はない。まずは仮説だ。


大事なのは先に失敗を決めること

ここで一つだけ、先に決めた。

バックテストで「どこまでなら成功か」を、結果を見る前に決めておく。結果を見てから基準を変えると、どんなルールでも成功したように見えてしまうからだ。

あわせて、直近の一定期間を隠しておいて最後に答え合わせをすること、基準に届かなかったときにどう対応するか(微調整か、指標の入れ替えか、前提から作り直しか)の優先順位も、この時点で決めておいた。


Chatだけでは終わらない

ここまでは、chatとの対話だった。でも、この先は同じ検証を何十パターンも繰り返す作業になる。それは人間にも、chatの一問一答にも向いていない。

そこでCodeに引き継ぐことにした。chatが考える担当、Codeが何度も試す担当。役割を分けた形だ。


Codeへバトンタッチ

最後に、ここまで決めたルールをそのままCodeへの引き継ぎ資料としてまとめて渡した。

数値はすべて仮説。これから過去の株価で検証する。本当に使えるルールなのか、それとも最初から作り直しか。答えは次回。


中の人の一言

前回までのオムニバスで、AIについてざっくりどんなものか想像できるようになったと思う。別にAIは全知全能というわけではないが、うまく使えば「名もない人たちの経験の塊」を引っ張り出すことができる。そのことは、伝わったんじゃないかと思う。